
指定給水装置工事事業者でなければできない工事とは?指定不要な作業との違いを解説
水漏れ修理や蛇口交換など、水まわりの工事はすべての業者が自由に施工できるわけではありません。
水道本管から分岐して建物内の蛇口などに繋がる給水管や、それに直接接続されている給水用具は「給水装置」と呼ばれます。
給水装置の新設・改造・修繕・撤去を行う場合は、原則として、その地域を管轄する水道事業者から指定を受けた「指定給水装置工事事業者」に依頼する必要があります。
一方で、配管を伴わない単独水栓の取替えやパッキン交換など、一部の作業は「給水装置の軽微な変更」とされます。
この記事では、指定給水装置工事事業者とはどのような業者なのか、どのような水道工事で指定事業者への依頼が必要なのか、指定を必要としない軽微な変更との違いについて分かりやすく解説いたします。
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- 監修者
- 石川隆之
- 自己紹介
- 2017年に株式会社ネクストイノベーション入社。現在は、現場の統括者として活躍中。豊富な経験・知識、確かな技術力で、水まわりのお悩み・お困りごとを迅速に解決します。
- 保有資格
- 給水装置工事主任技術者 / 排水設備工事責任技術者 / ガス可とう管接続工事監督者
- 指定給水装置工事事業者でなければ施工できない主な工事の種類
- 指定給水装置工事事業者不要となる軽微な変更の範囲
- 指定給水装置工事事業者制度が設けられていること
指定給水装置工事事業者とは
指定給水装置工事事業者とは、給水装置工事を適正に施工できる事業者として、水道事業者から指定を受けた工事業者です。
水道法に基づく制度で、事業所ごとに給水装置工事主任技術者を選任することや、配管を切断・加工・接合するための必要な機械器具を備えていることなど、一定の基準を満たす必要があります。
指定基準そのものは全国共通ですが、指定を行うのは各地域を管轄する水道事業者です。
たとえば、東京都水道局の給水区域で給水装置工事を行う場合は東京都水道局、横浜市内で施工する場合は横浜市水道局、さいたま市内で施工する場合はさいたま市水道局の指定が必要になります。
横浜市も、指定給水装置工事事業者は水道事業者ごとに指定される制度であると案内しています。
そのため、ある水道事業者の指定を受けているからといって、全国どこでも給水装置工事を施工できるわけではありません。
給水装置とはどこまでを指す?
一般的には、道路などに埋設されている水道事業者の配水管から分岐し、宅地内や建物内を通って蛇口などの給水用具まで繋がっている設備を給水装置といいます。
さいたま市では、水道局の水道管から分かれて家庭の蛇口まで連続して繋がる給水管を給水装置と説明しています。
給水装置には、給水管だけでなく、止水栓や給水栓など、給水管に直結している設備も含まれます。
そのため、給水管を切断したり、延長したり、接続位置を変えたりする作業は、単なる水まわりの修理ではなく「給水装置工事」に該当する場合があります。
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指定給水装置工事事業者しか施工できない主な工事
給水装置の新設・改造・修繕・撤去は、軽微な変更を除き、原則として指定給水装置工事事業者による施工が必要です。
代表的な工事をまとめると、次のようになります。
| 工事内容 | 指定給水装置工事事業者 | 主な理由 |
| 給水管の新設 | 原則必要 | 給水装置の新設にあたるため |
| 給水管の延長 | 原則必要 | 給水装置の改造にあたるため |
| 給水管の切り回し | 原則必要 | 配管を切断・接続して経路を変更するため |
| 給水管の口径変更 | 原則必要 | 給水装置の改造にあたるため |
| 給水管の材質変更 | 原則必要 | 給水装置の改造にあたるため |
| 給水管の漏水補修 | 原則必要 | 給水装置の修繕にあたるため |
| 給水管を切断して器具を設置 | 原則必要 | 配管を伴う修繕・改造となるため |
| 水栓の増設 | 原則必要 | 給水装置の改造にあたるため |
| キッチン移設に伴う給水配管工事 | 原則必要 | 給水管の延長・経路変更などを伴うため |
| 洗面台移設に伴う給水配管工事 | 原則必要 | 給水装置の改造を伴うため |
| 給水装置の撤去 | 原則必要 | 給水装置の撤去工事にあたるため |
| 配管を伴わない単独水栓の取替え | 軽微な変更 | 水道法施行規則で定められているため |
| 単独水栓の補修 | 軽微な変更 | 配管を伴わない場合 |
| こま・パッキン等の交換 | 軽微な変更 | 末端給水用具の部品交換にあたるため |
東京都水道局でも、給水装置の新設・改造・修繕・撤去について、軽微な変更などを除き、東京都指定給水装置工事事業者が施工することとされています。
神奈川県営水道でも、給水装置の新設・改造・修繕・撤去などの工事は指定給水装置工事事業者が行うこととされ、県営水道の指定を受けていない業者は施工できないと案内されています。
給水管の水漏れ修理にも指定事業者が必要?
給水管そのものから水漏れしていて、配管を切断して新しい管や継手に交換する場合は、原則として給水装置の修繕にあたります。
たとえば、地中の給水管から水漏れしている場合に、漏水箇所を掘削して古い給水管を切断し、新しい配管へ一部交換する作業などが該当します。
給水管からの漏水は、見える場所だけで発生するとは限りません。地中や床下、壁の中などで発生しているケースもあります。
水道メーターが回り続けている、使用量が急に増えた、地面がいつも濡れているなど、漏水が疑われる場合は、漏水調査を行ったうえで必要な修繕方法を判断します。
ひかり水道設備では、漏水箇所の調査から給水管・給湯管の補修まで対応しています。
配管の「切り回し」も給水装置工事になる
水まわりでのリフォームなどの際に行う「配管の切り回し」とは、既存の配管を切断し、設備の位置や建物の状況に合わせて配管ルートを変更する作業です。
たとえば、キッチンを現在の位置から移動する際、既存の給水管を延長したり、別の位置まで配管を引き直したりするケースがあります。
このように給水管そのものを加工・接続して配管経路を変更する工事は、給水装置の改造にあたるため、原則として指定給水装置工事事業者による施工が必要です。
水栓の増設にも注意が必要
屋外に新しく蛇口を設置したり、キッチンなどに新たな給水設備を追加したりする場合も注意が必要です。
水栓を増設するためには、既存の給水管から分岐して新しい給水管を接続する必要があります。
東京都水道局では、給水装置の改造工事の例として、水栓の増設などを案内しています。
蛇口を取り替えるだけの作業と、新しい蛇口を設置するために給水管を増設する工事では、工事内容が大きく異なります。
指定事業者でなくてもできる「軽微な変更」とは
給水装置に関係する作業であっても、すべての工事に指定給水装置工事事業者が必要というわけではありません。
水道法施行規則第13条では、給水装置の軽微な変更として、下記のものなどが定められています。
- 単独水栓の取替え及び補修
- こま、パッキン等の給水装置の末端に設置される給水用具の部品の取替え
ただし、いずれも配管を伴わないものに限られます。
横浜市も、軽微な変更について「配管工事を伴わない単独水栓の取替え・補修、こま・パッキン等の部品交換」と案内しています。
単独水栓とは?
単独水栓とは、水またはお湯のどちらか一方だけを出す、一般的な手動式の水栓です。
国の資料では、単独水栓について、湯と水を混合して吐水する機能を持たない手動式の給水栓とされています。
代表的なものには、屋外に設置されている単水栓や、洗濯機用の水栓などがあります。
既存の配管を加工することなく、このような単独水栓のみを取り替える場合は「軽微な変更」に該当します。
混合水栓の交換は指定事業者でなくてもできる?
キッチンや浴室、洗面化粧台などでは、水とお湯を混ぜて使用する「混合水栓」が多く使われています。
ここで注意したいのは、水道法施行規則第13条で軽微な変更として明記されているのは「単独水栓」である点です。
そのため、「蛇口交換ならすべて軽微な変更になる」「配管を触らなければどの水栓でも指定事業者でなくてよい」と一律に判断することはできません。
混合水栓の種類や接続方法、工事内容によって取扱いが異なる場合があるため、判断が難しい場合は管轄する水道事業者や指定給水装置工事事業者へ確認しましょう。
パッキンやこまの交換は軽微な変更に該当する
蛇口からポタポタと水が漏れている場合、内部のパッキンやこまなどの内部部品が劣化していることがあります。
配管を加工せず、蛇口内部にあるパッキンやこまなどの部品だけを交換する作業は、原則として給水装置の軽微な変更に該当します。
ただし、蛇口本体や給水管にも劣化や破損が見られる場合は、単純な部品交換だけでは直せないケースがあります。
水漏れの原因が分からない場合や、水栓本体の交換が必要になりそうな場合は、水道業者へ相談すると安心です。
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東京都の給水装置工事
東京都水道局の事業区域では、給水装置の新設・改造・修繕・撤去を行う場合、軽微な変更など一部を除いて東京都への申請が必要です。
また、給水装置工事については、東京都または東京都指定給水装置工事事業者が施工することとされています。
東京都水道局では、水道管を新しく設置するときや、改造工事・修繕を行うときは東京都指定給水装置工事事業者へ依頼するよう案内しています。
なお、東京都内でも武蔵野市、昭島市、羽村市など、東京都水道局とは異なる水道事業者が水道を運営している地域があります。
工事を依頼する際は、施工地域を管轄する水道事業者の指定を受けた事業者か確認しましょう。
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神奈川県の給水装置工事
神奈川県では、神奈川県営水道のほか、横浜市水道局や川崎市上下水道局、各市町の水道事業など、地域によって水道事業者が異なります。
神奈川県営水道では、給水装置の新設・改造・修繕・撤去などについて、県営水道の指定給水装置工事事業者が施工することとされています。
また、横浜市では、軽微な変更を除く給水装置の新設・改造・撤去などの水道工事について、横浜市指定給水装置工事事業者による申請・施工が必要です。
同じ神奈川県内でも管轄する水道事業者が異なるため、工事場所に応じた指定状況を確認する必要があります。
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埼玉県の給水装置工事
埼玉県でも、市町村や水道企業団など、それぞれの水道事業者が指定給水装置工事事業者を指定しています。
さいたま市水道局では、給水装置工事を行えるのは法律によって水道局が指定した指定給水装置工事事業者に限られているとしており、給水装置の新設・改造・修繕などを行う場合は指定事業者へ依頼するよう案内しています。
所沢市でも、給水区域内で給水装置工事を行うには指定を受けている必要があり、指定を受けていない場合は工事を行えないと案内されています。
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指定給水装置工事事業者へ依頼するメリット
指定給水装置工事事業者は、水道法で定められた基準を満たしたうえで各水道事業者から指定を受けています。
特に、給水管の修理や交換などでは、適切な配管材料の選定や接続方法、水圧への対応など専門的な知識と技術が必要です。
施工方法を誤ると、再び水漏れしたり、接続部分から水が噴き出したりする可能性があります。
また、工事内容によっては水道事業者への申請や検査が必要になるため、給水管そのものに手を加える場合は、施工地域の指定を受けた事業者へ相談しましょう。
水道業者へ依頼する前に指定業者であるか確認する方法
指定状況は、それぞれの水道事業者が公開している「指定給水装置工事事業者一覧」などで確認できます。
東京都水道局では、東京23区および多摩地区などに対応する東京都指定給水装置工事事業者一覧を公開しています。
神奈川県営水道、横浜市、さいたま市などでも、それぞれ指定事業者の一覧が公開されています。
工事を依頼するときは、単に「水道業者」と書かれているかだけでなく、実際に施工する地域の水道事業者から指定を受けているか確認することをおすすめします。
水漏れ修理や給水管工事は、ひかり水道設備へご相談ください

ひかり水道設備は、東京都・神奈川県・埼玉県の各市町村で指定給水装置工事事業者として登録し、水漏れ修理や漏水調査、給水管・給湯管の修繕などに対応しています。
給水管の水漏れや配管の切り回しなどは、建物の構造や配管の状態によって適切な施工方法が異なります。
「地面から水が染み出している。」「壁の中から水の音がする。」「水道メーターが回り続けている。」「給水管から水が漏れている。」といった場合は、漏水箇所を確認したうえで必要な修理をご提案いたします。
弊社では下請け業者へ委託せず、正社員のスタッフが対応しています。工事前には施工内容やお見積もりについて分かりやすくご説明し、ご納得いただいてから作業を進めます。
東京都・神奈川県・埼玉県で給水管の水漏れや水道修理にお困りの際は、ひかり水道設備までお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
指定給水装置工事事業者でなければ水道工事はできませんか?
給水装置の新設・改造・修繕・撤去などは、軽微な変更を除き、原則として施工地域を管轄する水道事業者から指定を受けた指定給水装置工事事業者による施工が必要です。パッキン交換など、一部の軽微な作業は対象外となります。
給水管の水漏れ修理にも指定事業者が必要ですか?
給水管を切断して漏水箇所を補修したり、新しい配管に交換したりする場合は、給水装置の修繕に該当するため、原則として指定給水装置工事事業者による施工が必要です。
蛇口交換なら指定事業者でなくても施工できますか?
水道法施行規則で軽微な変更として明記されているのは、配管を伴わない単独水栓の取替え・補修などです。混合水栓などは種類や接続方法によって扱いが異なる場合があるため、一律に判断せず、管轄する水道事業者や指定給水装置工事事業者へ確認してください。
配管の切り回しには指定給水装置工事事業者が必要ですか?
給水管を切断・延長したり、接続位置を変更して配管ルートを変えたりする切り回しは、給水装置の改造に該当するため、原則として指定給水装置工事事業者による施工が必要です。
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